今回は「株式投資で、投資先を選ぶ時ってどのように選ぶか?」いついて解説していきます。
みなさんは、どのような基準で投資先を選んでいますか?
人それぞれ投資先の選び方があると思います。
例えば、短期間で資産を何倍、何十倍にもしようとする人は、将来伸びる分野や、企業情報などなど、物凄い投資研究をされていると思います。
また、そんなに急いで投資で資産を増やそうと思っていない方は、株主優待や配当金、普段使用している製品だったり、好きな企業を応援する意味で投資をする方も居ると思います。
でも、投資によって損はしたくないので、投資先の成長を予想して判断していく必要があります。
その為には、投資先の会社を見るための、基本的な知識を付けなければいけません。
証券会社で購入できる株式は、安い株では数百円から、高いのは何万円する株式があります。
そのため、その価格が「良いのか悪いのかが分からない」と思われているのではないでしょうか。
今回のポイントは2つです。
- 何をして稼いでいる会社なのか?
- 株価として割安なのか?割高なのか?
この2つを観点として、その会社を調べる方法を分かりやすく解説していきます。
何をして稼いでいる会社なのかを知る
株式投資をされている人は、投資していない人よりも、投資している会社に対し詳しい情報をもっています。
例えば有名なゲーム会社の場合、投資していない人は、その会社から発売されているゲームのタイトルに詳しかったりします。
しかし、投資している人の目線は、その会社の経営情報を見ていて、売り上げや利益、誰が社長をしている等、会社について詳しく知っているのです。
関係ないですが、雑談していて、さらっと企業情報を含めた発言をする人って、カッコ良かったりしますよね。
会社のホームページを見るべし
株式市場に上場している会社は、事業内容を公に公開しています。
上場している企業のホームページには、「業種」「事業内容」「売上」「利益」を必ず開示しています。
ホームページを見る事で、その会社へのイメージが変わる事もあります。
例えば、ホームページで「事業内容」を確認する前までは、「Aという事業が主体の会社」だと思っていたのが、実際は全然知らない「Bという事業が主体の会社」だったなんて事もあります。
そして、主体で行っている事業の売り上げや利益が、その分野のトップだったなんて事もあるかもしれません。
会社の決算を確認すべし
株式市場に上場している会社は、3か月に1度決算を行っています。
そして、1年を通しての本決済があります。
そういった決算内容についても、かならずホームページに掲載されている情報となります。
決算書類の中には、売上や利益について載っているのは当然ですが、「借り入れ金=借金」をしている場合は、その金額についても開示されます。
そのため、決算書類でどんなに利益が上がっていても、借金まみれの会社だった場合、投資すべきかの判断材料として重要になってくるはずです。
株価として割安なのか割高なのかを知る
株価が割安なのか割高なのかを知るには、同じような業種やライバル会社を比較対象として、見比べることも重要となります。
投資する会社を決めて投資をしても、その会社の株価が上がり続ける訳ではありません。
利益がどんなに上がっていたとしても、株価が割高なのか割安なのかを同じ業種や競合会社と比較することで、割安なところに投資をするか、割高だったとしても、さらに成長すると見込んで投資するなどの分析が行えます。
そこで知っておかなければならない知識が、その株価が割安なのか、割高なのかをどうやって知れば良いのということです。
株価収益率「PER」
PERとはPrice Earnings Ratioの略で、収益を見る一つの指標として使われます。
期待値も含め買われている事になりますが、PERが高ければ割高となります。
利益よりも株価が大きくなっている事になります。
逆にPERが下がれば下がるほど、お得な株価となります。
PERを算出するには、「株価」を「1株あたりの純利益」で割ることで出すことができます。
同業種であっても、株価が100円の会社と1万円の会社を比較する際は、このPERで比較する事で、株価が割安なのか、割高なのかを比較する事ができます。
同業種の比較以外にも、株式市場平均に対して、どれだけ買われているのかを調べる事も可能です。
PERは「15倍」が基準とされています。
将来性が無い場合は、PERが低くても「割安」とならないこともあります。
将来性があれば、PERが高くとも「割安」となることもあります。
PERだけで投資を判断せず、一つの指標としてとらえましょう。
株価純資産倍率「PBR」
PBRとはPrice Book-value Ratioの略で、PERは利益でしたが、PBRは自己資本を見る一つの指標として使われます。
「純資産」は、その会社が持っている借金以外の資産を表します。
PBRを算出するには、「株価」を「1株あたりの純資産」で割ることで出すことができます。
PBRは、帳簿上の解散価値と言われます。
例えば、会社が解散する事になったとします。
その際に株主に返ってくるお金が、株価をPBRで割った金額になります。
株価の価格そのままで返ってくれば、等価=1倍となります。
BPRが1倍割れしている会社が稀にあります。
市場に出ている株式全ての合計金額よりも、会社の純資産の方が多い事になります。
その様な会社は、それだけ株価が割安だと捉える事が出来ます。
純資産が大きいか小さいかは、会社によります。
PBRは、1つの側面をみる指標となりますが、それだけで全てを判断するのは危険です。
自己資本利益率「ROE」
ROE(Return On Equity)とは、会社が持っているお金と利益を比較して、資本効率を判断する指標となります。
ROEが高ければ、資本効率が良いと判断します。
逆にROEが低ければ、資本効率が悪いと判断します。
ROEを算出するには、「当期純利益」を「自己資本」で割ることで出すことができます。
ある会社に投資をしたとして、ROEが高ければ投資したお金が上手く利益に反映されていると言えます。
利益を生み出すお金として、投資が生かされている事になります。
特にアメリカなどではROEを重視する傾向にあり、投資家は自分達が投資したお金が、しっかりと利益を生み出しているか厳しく見ています。
ROEは配当源泉となるため、株主への配当能力を見る指標にも用いられます。
配当利回り
「配当利回り配当金って何!?って方が理解できる解説」で説明していますが、配当利回りとは、配当金に対し株価で割ったものです。
市場平均の配当利回りが出ているので、市場平均より投資先の会社の配当利回りが「高い」か「低い」かを比較する指標とできます。
注意したいのは、会社の業績によっては配当が出ない場合あもあります。
また、株価は上下動するものですので、配当利回りよりも下がってしまう事も注意する必要があります。
配当を毎年増やしていく会社が存在します。
それが、連続増配企業となります。
アメリカでは、50年以上も継続して連続増配している企業もあります。
配当なので、1株に対しての配当が増額する仕組みとなります。
配当利回りでみた場合は、株価の上下動がありますので、配当利回りが上がり続ける訳ではありません。
連続増配するような企業は、投資家も投資をしたいと思える評価となり、株価も上がっている企業も多く存在しています。
連続増配が有る事で、株を売らずに所有し続けようと考える投資家が居るのも、株価が上がる要因になっています。
学ぶだけではなく体験する事が大切
今回、4つの指標について説明しました。
大切なことは、指標を学んだだけではなく、体験する事が重要です。
学生時代の勉強と同じで、学んだだけで何もしなければ、せっかく学んだ事も忘れてしまいます。
気になる会社があれば、PER、PBR、ROE、配当利回りを使った比較体験を行う事が大切です。
体験をする事で、投資スキルとして身に付きます。
「知っている」と「体験したことがる」には、比較する事が出来ないほどの「差」があります。
説明や解説を読んだだけの「疑似体験」ではなく、実際の体験で経験をして自身の「スキル」に是非か変えてください。
指標を学ぶ前は、株価だけを見て「高い」「安い」を主観による感覚値でとらえてしまっていたと思います。
今回の指標を使う事で、論理的に「高い」「安い」「割高」「割安」の判断を行える「別の視点」を手に入れられたはずです。
最後に
如何でしたでしょうか。
株式投資での投資先を選ぶにあたり、押さえておく指標や基準について解説しました。
これから投資をしようと考えている会社に対し、今回紹介した基準を使って、新たな視点で分析してください。
最後まで読んで頂き、誠に有難うございます。