金融機関での資金調達の目処がついたら、信頼できる不動産仲介業者を見つける事が必要になります。
しっかりしたPM(プロパティマネジメント)会社によって管理されている不動産を除き、売主の多くは玉石混交となってるのが不動産投資の実情です。
(玉石混交:ぎょくせきこんこう良いものと悪いもの、優れたものと劣ったものが入り混じっていること)
そのような状況のなかで、信頼のおける不動産仲介業者を見つける事が、不動産投資を成功させる条件にもなります。
そのため、信頼できる不動産仲介業者をどのよう見つけるのか、その方法について説明していきます。
稚拙な売主の存在
売主による情報隠ぺい
- オープンにしたくない情報もある
重要な資料がない場合も多い(公平な判断が出来ない)
- 建物図面、レントロール、修繕履歴の資料がない
- ひどい場合は賃貸借契約書や固定資産税の課税証明書も無い
私が実際に経験したのは、「固定資産税と課税証明書をください」とお願いしたところ「そんなもの無いよ!」と言われた事があります。
そのくら、売主さんによっては良し悪しの幅が大きく、玉石混交している状況です。
不動産仲介業者の状況
一方、不動産仲介業者さんも数多い状況です。
財団法人不動産適正取引推進機構によると、宅建業者登録している数でいうと全国で10万以上あります。
提供する側(仲介業者さん)のレベルが極端に高い場合もあれば、極端に低い場合もあるり、一見しただけでは判断がつきません。
すごくパリッとした見た目の方でも、話しをしてみるとグダグダだったなんて事も多いです。
実際に不動産仲介業者の方とお会いして経験してみないと、そのサービスの価値が分からないです。(経験財)
理想的な仲介業者
不動産というのは、一件の金額が非常に大きいです。
そのため、失敗は許されません。
どんな物件を買うのかはもちろん重要ですが、失敗する確率を下げるためには、誰から買うかがより重要となります。
こんな不動産仲介業者さんが理想的
- 非公開の、素晴らしい物件を持って来てくれる
- 資料を揃え、物件の長所/短所を的確に把握している
- 銀行をアレンジしてくれる
- 少し無茶な指値でも価格交渉を辞さない勇気がある
- クイックレスポンス
- 気が合う、ノリがいい
最低限の不動産仲介業者チェックポイント
私が不動産仲介業者さんと会う際、最低限のチェックポイントとしている事があります。
- 物件の資料を最低限、揃えているか(レントロール、修繕履歴、固定資産税評価証明等)
- 売買の事情を把握しているか(売却理由、売主の属性)
- 売主をしっかり“グリップ”出来ているか、もしくは売り手の不動産仲介業者さんと懇意か否か
- 物件のメリットとデメリットをしっかり説明できるか
- どのような金融機関との取引があるか
- 二重売買契約など、違法な取引を持ちかけて来ないか
二重売買契約とは、融資金額を引き上げるために売買契約書を二通り作成することを言います。(通称:かきあげ)
私は以前、不動産仲介業者から1億の物件に対し、金融機関へは1億2千万の物件として売買契約書を出して、1億の融資を引っ張れると持ちかけられた経験があります。
実際の売買契約書は1億となるため、融資が出たあとに金融機関へ不正が発覚した場合は、一括返済を求められることになるなど、非常に大変な事になります。
スルガ銀行で発覚した不動産投資の問題も二重売買契約です。
不動産仲介業者へ必ず伝えること
私は、信頼できる不動産仲介業者さんを見つける事ができた際、下記の情報を不動産仲介業者さんに必ず伝えています。
- 自分の属性
(勤務先、勤続年数、年収、金融資産) - 資金調達の状況
(○○銀行に××の物件を検討してもらったところ、9割融資、金利2.0%、25年と言われた等) - 物件を紹介してもらった場合、必ず翌日までに返答する
不動産仲介業者さんは、不動産を買えない客、話しだけを聞きにきている客、レスポンスが遅い客には、それなりの情報しか出さないと思ってください。